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65歳以上の単身世帯においても、北九州市の持ち家率は政令指定市平均に比べてやや高くなっている。しかし、その値は49.8%とほぼ5割にとどまっており、残りの5割(半数)は借家住まいとなっている。さらに、65歳以上の単身世帯の借家の内訳をみると、公営借家に比べて民営借家の割合が高く、借家世帯の約7割が民営借家に住んでいる。

2010年の世帯数の推計値をみると、高齢単身世帯が大幅に増加している。したがって、借家世帯の割合が同水準で推移したとしても、高齢単身世帯の借家需要は大幅に増加するとみられる。

 

(3)高齢単身世帯の約3割が子のいない世帯

次に、65歳以上の単身世帯及び夫婦世帯について、「子の住んでいる場所」との時間的距離についてみると、北九州市では1時間未満の場所(同じ敷地内を含むが、一緒に住んでいるものの生計が別である世帯を除く。)に子が住んでいる世帯の割合は、65歳以上の単身世帯が49.0%、65歳以上の夫婦世帯が58.7%となっている。また、子のいない世帯は、65歳以上の単身世帯が29.0%、65歳以上の夫婦世帯が11.6%となっている(表1−2−7参照)。

大都市では住居費の負担度合いが高いため、親と同居できるだけのスペースを親側で確保できない場合は、どうしても子の住宅は、親からは遠くに位置することとなる。

 

表1−2−7 北九州市の高齢者世帯における子の住んでいる場所別世帯数割合

<1993年>

  北九州市 <参考>政令指定市計
65歳以上の単身世帯 65歳以上の夫婦世帯 65歳以上の単身世帯 65歳以上の夫婦世帯
<割合 (%)>

総数

  一緒(生計は別)

  1時間以内

   同じ敷地内

   近く(徒歩5分程度)

   15分未満

   15〜29分

   30〜59分

  1〜3時間

  3時間以上

  自市町村

  県内他市町村

  他県

  外国

  子はいない

 

100.0

0.0

49.0

4.6

10.0

6.2

12.4

15.8

9.5

10.8

30.7

10.0

14.1

0.4

29.0

 

100.0

0.7

58.7

5.0

11.6

7.9

17.5

16.8

12.5

14.5

36.0

15.2

18.2

0.3

11.6

 

100.0

0.6

44.5

6.3

9.6

4.5

8.9

15.1

12.8

4.3

20.9

12.2

12.8

0.5

30.8

 

100.0

1.7

57.1

8.6

10.9

5.7

12.1

19.8

16.8

6.0

26.6

16.5

17.6

0.6

13.5

資料:住宅統計調査(総務庁)

 

 

 

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